いらっしゃいませ。当ブログへようこそ。
前エントリに拍手及びコメントいただきまして、ありがとうございます。返信は折りたたみに格納しました。どうぞご確認ください。
昨日になりますが、今週もぎりぎりで〆切りに間に合いました。先週お休みをいただいたのに、やっぱりぎりぎりでした。最近はシーンの構築と、そのシーンで書くべき情報の盛り込み方に苦労しています。いや、前から苦労する点は同じなんですが、特に難しく感じます。情報の量が増え、その内容も複雑化して来たからでしょう。うまく伝えられていると良いのですが……。
誑の章も転換点に差しかかりました。ソアレーンとヴァルドの二人がずっと別行動なので、どうしてもそれぞれの視点を書かねばならず、そのため話の進み具合は少しまどろっこしいかもしれません。できる限り緊張感を持続させつつ緩急をつけ、中だるみを起こさないようにしたいと思います。
ところで本章第四話では、ソアレーンがファンタジーの主人公らしく、しょぼいながらも魔法を行使しました。ここに来てあらためて考えたのが、魔法とは何かと言うことでした。
大辞林によれば、
人間わざとは思えない、不思議なことを行う術。魔術。妖術。
とあり、また
明鏡国語事典によれば、
魔力によって、ふつうでは考えられない不思議なことを行う術。魔術。
とあります。
こうして辞書を引いて気になったのが、「魔法」と「魔術」の意味合いに大きな違いがないことです。しかしこれが「法」と「術」になると、途端に意味は大きく違って来ます。同じく大辞林と明鏡国語事典で「法」と「術」を調べると、下記にように記されていました。
※用例・例文を省略。 また、大辞林に記されるインド・ヨーロッパ語のmoodについての項も省略。 大辞林 「法」1 物事に秩序を与えているもの。法則。のり。
2 社会生活を維持し統制するために、強制力をもって行われる社会規範。法律。
3 やり方。しかた。方法。
「術」1 わざ。技能。
2 不思議なわざ。妖術。魔術。
明鏡国語事典 「法」1 決まり。規範。特に、法律。
2 やり方。方法。また、手段。手だて。
3 礼儀。
4 言語学で、ムード。
5 仏の教え。仏法。また、仏事。
「術」1 身につけた特別のわざ。技芸。また、手段・方法。
2 はかりごと。計略。
3 魔法。妖術。
どちらの辞書でも魔法を「術」、つまり特殊技能と捉えているようです。ならば「魔術」と表記するほうが正解のような気がします。
「法」を、方法であり規則であり、実践以前または実践に裏付けされた論理・体系と考えるなら、「魔法」も魔を自然界に存在するエネルギー(力)の一種とし、それそのものの在り方や法則、さらにそれらを利用するための方途までを含めると考えて差し支えないんじゃないか。そして実際に運用するための技能をこそ「魔術」として、魔の法と術を明確に分けてはどうだろうか。
なぜこういうことに拘るのかと言うと、「温みの獄」においてソアレーンは「法」を本能的に察知しているにすぎず、「術」に関してはまったく何も知らない状態だからです。
そして鰐屋個人は魔に関する「法」を、ハイファンタジーの根幹である世界観に根ざすと考え、「術」はストーリーと登場人物の個性に属すると考えているからです。
人はある程度までなら、生来備わった才能と反復練習だけで能力を向上させられます。子供のかけっこはそれで良い。でも100mを9秒台で走ろうと思ったら、その才能があったとしても、ただがむしゃらに走り続けるだけでは無理でしょう。
ある程度の「先」へ行こうとするならば、何が必要か。そういうことを考えるとき、「法」と「術」に突き当たるのではないか。そんなふうにも思うのです。
私自身、何度もそこに突き当たっていますので。ええ、今も(笑)。
では今夜はこのへんで。
[2回]
拍手コメント返信です◆黒いスイカ様
失礼しました。コピペミスです(ちょっと寝ぼけてましたのん)<(_ _)>
ご指摘に従いまして、記事本文を修正しました。ご期待に添えるようがんばります!
●ヒラK 様
やっぱり長々と書くのって難しいのですよね! がんばりましょう、お互いに(笑)。
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