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ファンタジー書き鰐屋雛菊(わにやひなぎく)の休憩所。 小説投稿サイト「小説家になろう」「ムーンライトノベルズ」での更新状況や、執筆にまつわる裏話などを中心に、あれこれ綴って行こうと思います。  ※こちらでは小説本文は掲載いたしておりません。
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    80年前でしたか

     いらっしゃいませ。当ブログへようこそ。

     前エントリに拍手いただきまして、ありがとうございます。

     今週もまた(以下、略)。

     いや、略してどうするのか、私。

     またもや遅刻してしまいました。

     実のところ、作品公開の場で更新日を毎水曜0時と公言してはいません。これはあくまで自主的なものです。ただ、2年近くその法則で書き続けて来て、この決して短くはない期間をお付き合いくださっている方々との間には、暗黙の約束が成立しているという認識もまたあります。ですからできる限りこれは守ってゆくつもりでした。しかしちょっと無理が生じて来ています。

     と言っても、週一連載をやめると言う話しではありません。実はプライベートで月曜火曜に、執筆時間が取りづらい状況が多くなってきているのです。

     7月中は何とか水曜でがんばりつつ、更新曜日の変更を視野に入れて調整しようかと考えています。

     さて。

     前置きが長くなりましたが、久しぶりに読書の話しを。
     やっと谷崎の文章読本を読み終えました。吉行淳之介の解説も含めて、たいへん勉強になりました。きっと何度も読み返すことになると思います。最初から最後までを読み通すというのではなく、適当に開いたページを読むというような感じで。

     そしてまだ購入していませんが、次は三島の文章読本を読む予定です。文章読本の類は谷崎の一冊で充分かと考えていましたが、うわさによると三島版は谷崎版にケチつけるつもりで書かれたとか何とか。三島は大好きな作家でもありますし、そういうことならぜひ読んでおこうと思った次第です。

     当ブログで谷崎潤一郎の文章読本にふれるのは、本エントリが最後になると思います。その最後の機会に目次の一部をご紹介させていただきます。

     二 文章の上達法

      ○ 文法に囚われないこと

      ○ 感覚を研くこと

     小説のハウツー本にはよくありそうな項目ですが、各項にはいくつかの節があって、たとえば「文法に囚われないこと」の項には

      ・日本語には西洋語にあるような文法はない

      ・日本語には正確なるテンスの規則なし

     などなど。

     前書きによれば、本書は昭和九(西暦1934年)に書かれたものです。ですが日本語の特徴を取り上げたうえで、そういう特徴を備えた言語としてのうつくしさとはどんなものかを説いている本書は、日本語が著しく変化しない限り、文章を書く人にとって実用書であり続けるでしょう。

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    三つの国の見つめた先を追い続ける

     いらっしゃいませ。当ブログへようこそ。
     前エントリに拍手いただきまして、ありがとうございます。

     週末は帰省しておりました。電車を乗り継いで約5時間半の旅でございます。疲れました。特に何かをしたわけでもないのですが、ふだん半引きこもり生活なので、体力・筋力ともに衰えまくっております。
     そんなこんなで週末が潰れたので、今週の更新はお休みさせていただきます。先週更新分のあとがきにて告知しておりますが、念のためこちらでもお知らせします。

     私は携帯端末でネットを利用しません。パソコン持ち歩く体力もありません。そして私は主に電車内で本を読みます。半引きこもりのくせに。
     帰省のときは新幹線を利用します。2時間以上はただ座っている時間です。往復で計5時間弱。お陰で北方謙三の三国志最終巻は残すところ50ページほどとなりました。もうすぐ読み終わっちゃうなあと思うと、とても名残惜しい。でも次は吉川英治版(※)を読むつもりです。

     読み終わっても別バーションがたくさんある。読みが遅いので、一生かけて多くの小説家を魅了した物語を味わおうと思っています。


       ※当該作品の青空文庫での公開はまだでした。「私本太平記」を先に読もうか検討中。
       実は三国志演義をまだ読んでないので、まずはそっちを読むかな。



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    点と丸

     いらっしゃいませ。当ブログへようこそ。
     前エントリに拍手いただきまして、ありがとうございます。

     相変わらずちまちまと谷崎の「文章読本」を読んでいます。先日は句読点の項を読みました。
     さて。ここで問題です。下記文章に、正しく句読点を打ってみてください。

     〈引用〉
    女で盲目で独身であれば贅沢と云っても限度があり美衣美食を恣にしてもたかが知れているしかし春琴の家には主一人に奉公人が五六人も使われている

                         谷崎潤一郎「春琴抄」
                         文章読本 / 谷崎潤一郎(中公文庫)より


     実は句点「。」読点「、」の打ち方には、決まったルールがありません。だから句読点の打ち方に悩むのは、文章を書くことについて真面目に考えていれば、むしろ当たり前だと言えます。自由とは、無限の正解を内包しているからです。
     もちろん上記の文章には、谷崎自身が打った正解があります。しかしこの「春琴抄」は小説作品として発表された当時、上記のようにほぼ読点なし、句点も段落の〆のみだったのです。

     私は「温みの獄」連載を始めるにあたって、句読点(特に読点)の打ち方について、ある程度のルールを自分なりに立てています。まず文章の流れをできるだけ切らないように、読点すなわち「、」を極力減らす。しかし一文の長さには変化を持たせて、リズムを出すよう心がける。

     〈例〉
     
    男が壷を手に取った。あの強引な香りは空気にふれた時間ぶんだけ鮮烈さが目減りしている。自らの杯へ、次いでヴァルドへと口が向けられた。差し出す。注がれる。

                         拙作「温みの獄」より


     上記文章の文字数は順に、10、32、23、5、5という構成です(句読点含む)。二番目の、酒の香りについての描写以外は、単に動作を説明しているに過ぎません。これをどう読ませるか。酒を注ぐ・注がれるというやり取りを、「わざわざ書くこと」にどんな意味をこめるか。文章によってイメージを想起させ、そのイメージができるだけ淀みなく流れるように句読点を置いています。

     と、毎回毎週こういうことをやってます。
     当たり前ですが、実際には書き手の思惑どおりに読んでもらえるわけはないのですけどね(笑)。ただこうした「自分ルール」を作っておくと副産物として、文章の統一感をある程度調整できるという利点があります。調子の悪いときというのは、たいてい書くリズムが悪いので、必然、文章自体のリズムも悪くなります。長期執筆が続く場合、こうした方法論を作っておくことは質の保持において、なかなか有効だったりします。

     ところで私が初めて読んだ谷崎作品が、まさに「春琴抄」でした。なのにこのぶっ飛んだ体裁の文章について、実はまったく覚えていません! (残念ながら当時読んだ文庫本は手元にありません)いったいどういう読み方したんだろうと、自分で自分が不安になりました。
     小難しいこと言ってるわりに、根はテキトー人間でございます。


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    読むこと書くこと

     いらっしゃいませ。当ブログへようこそ。
     前エントリへの拍手、ありがとうございます。あんな変な記事にまで拍手をいただき、たいへんうれしいです。

     昨日は久々にニンジャスレイヤーの続きを読みました。ご存知でないか方もおられると思うので簡単にご説明申し上げますと、ニンジャスレイヤーとはTwitterで連載されているオンライン小説です。ジャンルはサイバーパンク。SFですね。素晴らしく愉快な小説です。ご興味のある方はリンク先へどうぞ。

     わたくしまったく読書家ではありません。しかも読むのが遅い。現在ちまちまと読んでいるのは宮沢賢治「銀河鉄道の夜」(集英社文庫)、谷崎潤一郎「文章読本」(中公文庫)の二冊です。銀河鉄道の夜は青空文庫で一度読んで、これはぜひ手元に置いておきたいと考えて買った一冊です。

     実は賢治をほとんど読んだことがありませんでした。やっと去年になって「銀河鉄道の夜」を読み、そのまぶしい描写に感動。なるほど、名作と言われるものは読まなきゃいかんなあと、反省した次第です。
     一方、谷崎のほうは、何年も前に知人に勧められたのですがなかなか手が出ず、ようやく去年から読み始めました。去年から……読むのが遅いのもありますが、物語ではないので項目ごとに固めて読めれば問題はないのです。一気に読んで流し読みになってしまっては意味がないというのもあって、意識して小刻みに時間をかけて読んでいます。まだ読み終わってはいませんが、これは良書だと思います。

     私は基本的に、いわゆるハウ・ツー本というものを読みません。もともと好奇心の方向は偏っているし、実感していないことを説明されても頭に入りにくい質なのです。有り体に言えば頭がわ……まあ私の頭はどうでもよろしい。とにかく谷崎の「文章読本」は良い本です。丁寧だけど簡潔に説明されていて、とても読みやすく分かりやすい。
     この本を手に取った理由は、勧められたからというのもありますが、文章の書き方がよく分からないからです。そんなんで小説書いてるのか、と思われたかもしれませんが、書き続けて来て、自分が正しいのか間違っているのか分からなくなりましてね。
     自覚がないと改善のしようもありません。谷崎の「文章読本」には、日本語で文章を綴るとはどういうことかが書かれています。確認と、新たな指標を得るに、この本は打ってつけでした。

     そして北方謙三の「三国志」(ハルキ文庫)は、なぜか最終巻を残して読みが止まっていたり。三国志は五丈原までなら大まかな筋が頭に入っているので、これまた慌てて読む必要がないというのがあります。それにしても12巻を読んでからずいぶん経つ。たぶん1年くらい。

     面白い本は読み終えるのがさびしかったりします。でも大抵は先が気になって読み切ってしまう。先を知っているからこそ、こんな変な楽しみ方ができるのかもしれません。




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